赤げふの数学

数学・物理・微分の高校生 赤げふのBLOG

対称群の作用と偏微分とLie代数

こんばんは〜(^^)/

対称群の微分作用素による表現を発見して面白かったので記事にしてみました!

\sigma \begin{align}\textbf{x}:=(x_k)_{k=1,\ldots,n} \in \mathbb{C}^n,(\partial_k):=\left(\dfrac{\partial}{\partial x_k}\right)\end{align} j<kについて、\sigma_{jk} ・\textbf{x}:=(x_1,\ldots ,x_{j-1},x_k ,x_{j+1},\ldots ,x_{k-1},x_j,x_{k+1},\ldots )、つまり変数x_j,x_kの置換と定め、対称群\mathfrak{S}_nの互換分解して関数に作用させる作用素\sigma_{jk}・f(\textbf{x}):=f(\sigma_{jk} ・\textbf{x})と定める。 各変数x_kは独立であるとする。このとき

\begin{align}σ_{jk}=e^{i\pi x_k \partial_k}e^{\frac{\pi}{2}(x_j \partial_k -x_k \partial_j)}\end{align} 

が成立する。 [証明概略] Lie代数の元E_0,E_+,E_-で、演算[x,y]=xy-yxについて \begin{align}[E_+,E_-]=E_0\end{align} \begin{align}[E_0,E_+]=2E_+\end{align} \begin{align}[E_-,E_0]=2E_-\end{align} を満たす3組をsl_2 -tripleと呼ぶ。変数x,yについて \begin{align}E_+:=x\partial_y\end{align} \begin{align}E_-:=y\partial_x \end{align} \begin{align}E_0:=x\partial_x -y\partial_y\end{align} と定めるとsl_2 -tripleを成すことが簡単な計算で分かる。なので公式 \begin{align}e^{x\partial_y}e^{-y\partial_x}e^{x\partial_y}=e^{\frac{\pi}{2}(x\partial_y-y\partial_x)}\end{align} が成立する。また \begin{align}e^{a\partial_x}・f(x)=f(x+a)\end{align} \begin{align}b^{x\partial_x}・f(x)=f(bx)\end{align} が成立する。この3つを用いると

\begin{align}&e^{i\pi x_k\partial_k}e^{x_j\partial_k}e^{-x_k\partial_j}e^{x_j\partial_k}・f(x_j,x_k)\\
=&e^{i\pi x_k\partial_k}e^{x_j\partial_k}e^{-x_k\partial_j}・f(x_j,x_k +x_j)\\
=&e^{i\pi x_k\partial_k}e^{x_j\partial_k}・f(x_j-x_k,x_j)\\
=&e^{i\pi x_k\partial_k}・f(-x_k,x_j)\\
=&f(x_k,x_j)\\
=&σ_{jk}・f(\textbf{x})\end{align}

となり、等式が示された。但しx_j,x_k以外の変数は省略してある。一般化して \begin{align}\left(\begin{array}{cc}a&b\\
c&d\end{array}\right) \in SL_2 \mathbb{C}\end{align}について \begin{align}e^{\frac{c}{d}x\partial_y}d^{-x\partial_x +y\partial_y}e^{\frac{b}{d}y\partial_x}・f(x,y)=f(ax+by,cx+dy)\end{align} も成立する。 対称群の微分作用素にLie代数が絡むとは思ってなかった.... 微分作用素の解析も多変数化すると深みを増しそうだ。

[追記]あとから気づいたが、

ベクトル\textbf{x}x_j,x_k平面での角度\phiについて、\frac{\partial}{\partial \phi}=x_j \partial_k-x_k \partial_jが成り立つので、x_j,x_k平面でπ/2回転させる、つまりe^{\frac{\pi}{2}\frac{\partial}{\partial \phi}}を作用させると(x_j,x_k)から(-x_k,x_j)になってe^{i\pi x_k \partial_k}で鏡映変換すると(x_k,x_j)になるから互換が作れるって仕組みになってるんですよね。
んでsl2の公式で分解するとそれが鏡映と並進で書ける。

sl_2 tripleを形成してるので様々な公式が得られる。行列を使って簡潔に表示したsし、解説を省いた公式についても後日徹底的にやりたい。

 

では!