赤げふの数学

数学の高校生 赤げふのBLOG

Segal-Shale-Weil表現

 sl_2 \mathbb{C}のSegal-Shale-Weil表現を紹介しマース

微分作用素を用いた表現です〜

 

  D=\dfrac{d}{dx}とします。

H_+ =\dfrac{ix^2}{2\sqrt{2}}

H_- =\dfrac{iD^2}{2\sqrt{2}}

H_0 =\dfrac{Dx+xD}{4}

を考えると、

(1)[ H_+ ,H_-] =H_0

(2)  [ H_0,H_+] =H_+

(3) [ H_-,H_0] =H_-

が成立します。ここに、作用素の交換子の等号[\[ A,B\] =C]は任意の正則な関数fに対し

[ A,B]f=(AB-BA)f =Cf

である事です(AB写像の合成に注意)

量子力学で有名な恒等式

[ D,x] =1を以前証明しましたがそれを使うと(3)は

H_- =\dfrac{2xD+1}{4}

と書き換えられます。xDの作用で固有値nに対し固有関数x^nがあるので

(xD)x^{n} =nx^nとなります。

 

それでは(1)(2)(3)を証明してみましょう。

H_0 ,H_- ,H_+は線形作用素で、

正則な関数fは形式的に

 \displaystyle f(x)=\sum_{k=0}^{\infty} a_k x^{k}

と展開出来ますから、

それぞれの作用素をfに作用させた時、各自然数nに対しx^{n}がどう変化するかを見ていけば等号が証明できます。

まず(2)は簡単です。

[H_0 ,H_+]x^{n}

=(H_0 H_+ - H_+ H_0 )x^n

=(H_0 H_+ x^n - H_+ H_0 x^n

=H_0 \dfrac{ix^{n+2}}{2\sqrt{2}} -H_+ \dfrac{2n+1}{4} x^n

=\dfrac{i}{2\sqrt{2}} \dfrac{2n+5-2n-1}{4}x^{n+2}

=\dfrac{i}{2\sqrt{2}} x^2 x^n

=H_+ x^n

よしっ

次(3)

Dx^{n}=nx^{n-1}を使うだけです。

[ H_- ,H_0] x^n

=\dfrac{i}{2\sqrt{2}} n(n-1) \dfrac{2n+1}{4} x^{n-2} - \dfrac{2n-3}{4}\dfrac{i}{2\sqrt{2}} n(n-1)x^{n-2} 

=\dfrac{i}{2\sqrt{2}}n(n-1)x^{n-2}

=H_- x^{n}

うぇいっ 

最後(1)、

[ H_+ ,H_-] x^{n}

=H_+ \dfrac{i}{2\sqrt{2}} n(n-1)x^{n-2} - H_- \dfrac{i}{2\sqrt{2}} x^{n+2}

=(\dfrac{i}{2\sqrt{2}})^{2} (n(n-1)-(n+2)(n+1)) x^{n}

=\dfrac{2n+1}{4} x^{n}

=H_0 x^{n}

美しくて気持ちよくないですか???

(まぁi/2√2とかは調整したんですが)

2回微分のこのような関係式の存在自体が非自明で興味深いです。

詳しい話は小林俊之さんが「数学の現在 π」で語っております。

そしてこれが、フーリエ変換微分作用素による表示へと繋がっていくのです

美しすぎて感動しますた